プラス糖尿病

白内障・緑内障

白内障,緑内障

糖尿病の合併症である糖尿病性網膜症が3大合併症となっていることからもわかるように、糖尿病は眼性疾患に大きな影響を及ぼします。
通常でも視力を失いやすく、進行すれば命にもかかわる重大な状態になる可能性の高い白内障や緑内障も、糖尿病や高血糖患者の場合その発症リスクは数倍に跳ね上がります。
また、通常では白内障・緑内障を発症しにくい若年層でも発症する可能性が高くなります。
また、治療後もきちんと血糖コントロールを続けなければ、視力が再び低下する可能性があることを覚えておきましょう。


糖尿病性白内障

糖尿病性白内障は、非常に高い状態の高血糖が続くと若い人でも数カ月で症状が進行してしまうことがわかっています。

白内障とは

眼球をカメラだとするとちょうどレンズには水晶体と角膜があります。このうち水晶体をこうせいする水分とたんぱく質が何らかの原因で白く濁ってしまうのが白内障です。
一般的に知られている白内障は、”老人性白内障”といい加齢の為にたんぱく質が白濁する事が原因ですが、”糖尿病性白内障”は年齢に関係なく発症します。
白濁する原因は高血糖で血中のブドウ糖がふえ、水晶体内を構成する水分とたんぱく質にも影響があるからだといわれていますが、まだはっきりと解明されていない部分もあります。

症状

視力の低下やかすみ、光がまぶしい、物が二重に見える、など色々な症状がありますが、水晶体のどの部分が濁るかによって症状のでかたが違っています。
水晶体の周りを囲むように濁るタイプは、皮質から濁りはじめるのが特徴です。視界の外側に濁りが出るため発症に気が付きにくいタイプです。
水晶体の後ろにある”後嚢”に近い部分が濁るタイプは、初期段階から全体的にぼやけたりかすんで見えるのが特徴です。
水晶体の核が初めに濁るタイプは、老人性白内障の場合一時的に近くが良く見えるようになる事があります。

検査方法・治療と対策

糖尿病性白内障も老人性白内障と同じように人工水晶体に交換する手術治療で、視覚障害を改善する事ができます。超音波吸引法を利用した手術の場合には、日帰りで手術を受けることもできます。しかし、糖尿病性白内障は、手術治療で視覚障害が改善した後も血糖値のコントロール治療をしっかり行っていないと再発する可能性が非常に高いということがわかっています。
白内障の発症と再発を防ぐためには、定期的に眼底検査・細隙灯顕微鏡検査等を受けることが大切です。

緑内障

糖尿病性網膜症を上回り、失明するリスクが日本でもトップといわれている目の疾患も糖尿病と大きなかかわりがあります。

緑内障とは

何らかの理由で、眼球内の圧力(眼圧)が高くなり、物をみるための視神経を圧迫・委縮し、切断してしまいます。視神経が切れて少なくなってしまった部分は、たとえレンズに物が映ったとしても視覚情報が脳へ伝わることができませんので、視界に見えない部分が出てきます。これが緑内障です。
糖尿病の場合、神経障害が出ると視神経と眼球の水のコントロールに異常が出る事があります。その為、糖尿病患者で神経障害を発症している人や高血糖が長く続く人の中には緑内障を発症してしまう人も少なくありません。

症状

緑内障は、視界が一部分消えてしまう所から始まり、段々と見えない部分が広がって最終的には失明するというものです。
極早期には、一部分だけ小さな点のような影が視界に入ってきます。しかし、みているものとは焦点が合っていないので期が付かない場合がほとんどです。
さらに早期・初期には、視界の一部分を横断するような影ができます。この段階でもまだ視覚が狭いと感じません。
中期から後期には、視界の1/4〜1/6程度がかろうじて見える、もしくはぼんやりと光を判別できるといった症状が現れます。

検査と治療・対策方法

自覚症状が現れにくい慢性タイプは、眼圧・眼底検査をこまめに行うことで眼球の圧力の変化や、眼圧が上がってしまう要因がないかをチェックします。この時、すでに発症している人は、症状が進行していないか視野原差や隅角検査なども行うと良いでしょう。
また、急激な頭痛や吐き気、光をみるとすべて虹がかかったようにみえる等といった急性の症状が出る急性発作もあります。この場合には進行も早く、一晩で失明してしまう危険もあります。