プラス糖尿病

膀胱炎・腎盂炎

膀胱炎,腎盂炎

口が体への入り口なら尿路は出口です。ここから体内へ異物が入り込まないように、免疫機能が働いていますが、体の外が近い分様々な病原因子と戦わなくてはいけません。そのため、ちょっとしたことで異常が起きやすい部分なのです。
しかも、糖尿病患者の場合には高血糖の為に腎臓機能が低下しています。腎臓は尿を作り出す部分ですから、ここが弱っていると尿路を洗い流す役割をしている尿の排出にも影響が出てしまいますから、さらに尿路やその先の膀胱、腎盂で異常が起こりやすいんです。


膀胱炎

健康な場合でも女性の半数以上が膀胱炎を経験したことがあるといわれています。しかし、糖尿病を患っている場合には、男性でも発症・進行しやすいので気をつけましょう。

膀胱が炎症を起こす原因

膀胱炎を起こすのは大腸菌等の病原因子です。しかし、これらは普段から尿道口付近に存在する事の多い物ですから、健康で免疫機能が正常に働いている場合には炎症が起こることはほとんどありません。また、尿を定期的に排泄する事で尿道まで侵入されたとしても尿と一緒に体外へ排出する事ができます。
しかし、風邪・生理・糖尿病など体の免疫力が低い状態だと病原因子が侵入しやすく、簡単に炎症を起こしてしまいます。糖尿病だけでなく、トイレを我慢する事が多い、冷え性等の場合にも発症しやすいのが特徴です。

症状

膀胱炎にかかるとまずはじめにみられるのが”頻尿”です。昼夜を問わず1日10〜20回以上トイレへ行くことも珍しくありません。
さらに少し炎症が強くなると、排尿時に刺すような痛みを感じます。症状がひどくなると痛みも強くなり頭の芯まで響くようなものだったり、下腹部を突き刺すような感じがすることもあります。また、排尿後も残尿感が残る事が多いのも膀胱炎の症状の特徴です。
さらに症状が進むと、尿が白濁したりひどい場合には血尿になります。
熱が出る事がありますが、38度以上になることはありません。

治療と対策

膀胱炎を防ぐためには、常に清潔を保つことと、水をたくさん飲んで尿量を増やし原因因子が体内に入らないようにすることが大切です。しかし、すでに腎臓機能が低下している糖尿病罹患者の場合には、防衛機能が十分に機能できなくなっている事も多いので腎症を進行させないように血糖コントロールを行うことも重要です。

腎盂炎

膀胱から尿が逆流する事で、腎盂・腎臓にまで細菌が侵入してしまう疾患で膀胱炎とは切っても切れない関係です。

腎盂炎と腎盂腎炎

膀胱炎よりさらに奥へ炎症が進んでしまうと、腎臓へつながる細い管の中にある漏斗状の”腎盂”に炎症が及び、さらに腎臓内へ炎症が広がり腎盂腎炎となります。
通常”腎盂”だけで炎症が起こる事はないので、腎盂炎と腎盂腎炎は同じ部位の疾患だと考えても構わないでしょう。しかし、呼び分けられているのは、アレルギー性で療法の腎臓が炎症をおこすものを腎炎、細菌によって炎症が起きるものを腎盂腎炎と呼び分けているのです。細菌が原因となる”腎盂腎炎”は通常片側の腎臓のみで炎症が起こるのが特徴です。

症状

膀胱炎に比べ、かなり高い38〜40度以上の高熱がでます。歯が鳴ったり震えるほどの強い悪寒が見られるのも特徴です。このような状態が急に起こったら、急性野腎盂腎炎と考えられます。朝方になると熱が下がり、午後から夕方になると高熱をぶり返すという場合もあります。
また、背中や腰に重く鋭い痛みを感じます。これは、腎臓が炎症によってむくんでしまい腎皮膜が引っ張られてしまうために起こります。診断の時には背中を軽くたたき、背中や腰の痛みが強くなるかどうかを確認します。

治療方法

細菌感染による腎盂腎炎の治療には、特定の抗生物質による投薬治療が行われます。この薬を5〜7日続けて服用し、尿検査で炎症の有無や状態の変化を確認します。
また、腎臓の機能が著しく低下する為体を横にして安静状態を保ち、水分は2L以上採るようにして尿量を増やします。慢性になってしまうと腎臓機能の低下で腎不全を起こすケースもある怖い疾患です。
特に糖尿病の人は腎臓が弱っているので、これがきっかけで糖尿病腎症を合併したり症状が進行してしまう場合もあります。