プラス糖尿病

適正摂取エネルギー量と食事療法のポイント

エネルギー,食事療法

糖尿病の食事療法で重要なのは、食事で摂取するエネルギー量と実際に消費するエネルギー量のバランスがとれているかという事ですよね。
仕事の内容や生活環境の違いから、人によってそれぞれ必要とするエネルギーの量は違っています。しかし、高血糖や肥満が続く生活習慣は、使用する量に比べて摂取するエネルギーの量が多い状態が続いている可能性が高いはずです。糖尿病の予防・改善を効果的に行うためにも、自分に必要なエネルギー量と取れに見合った食事を作る工夫をしていきましょう。


自分に必要なエネルギー量を計算しよう!

自分の生活スタイルでは、一日にどの位のエネルギーを摂取したらいいのか計算してみましょう。もしかしたら、今まで食べていた量では多すぎる人もいるかもしれませんよ。

別・状況別・生活強度別エネルギー量(体重1kg当たり)

一日にその人が必要とするエネルギー量は、”体重1kg当たりが必要とする消費エネルギー量”と”適正体重”を使って計算します。これを計算する為に使うのが、一日に体を動かす量、”生活強度”です。これは、成長期の子供と大人、高齢者、妊婦等、その人の身体状態によっても違います。また、職業によっても体を動かす量が全く違いますから、自分に当てはまる、もしくは近い状態のエネルギー量をピックアップして、下の計算方法にあてはめて下さいね。

  • 子供(〜5歳) 75Kcal
  • 児童(5〜10歳) 50Kcal
  • 高齢者・安静にしている必要がある人 20〜25Kcal
  • 軽労働者(事務員・主婦・座作業員・閉期の農林水産従事者・体育以外の教員) 25〜30Kcal
  • 中労動者(体育教員・軽作業員・営業・訪問販売員) 30〜35Kcal
  • 重労働者(工事建設作業員・肉体労働従事者・スポーツ選手・農業漁業従事者・介護士など) 35〜Kcal

適正体重の計算方法

適正体重身長の二乗にBMIで標準とされる22をかけて算出します。逆に、BMIで肥満度を計算して22になった人は、自分の体重が自分の適正体重だということがわかります。

身長(m)×身長(m)×22=標準体重(kg)

一日の適正摂取エネルギー量の計算方法

一日に自分が必要なエネルギーは下の計算方法に、自分の適正体重と生活強度をあてはめて計算します。ただし、若年者の糖尿病罹患者と妊婦は、この計算方法は使えません。

適正摂取エネルギー量(Kcal)=適正体重(kg)×生活強度別のエネルギー量(Kcal)

例えば、身長160cm標準体重56.32の事務員の場合… 56.32×27.5(軽労働者に当てはまる生活強度の中間の値)=1548.25Kcal となります。この人の場合には、一日の食事で摂取するカロリーは1548Kcalを目安にすればいいというわけです。
また、例外となる10〜16歳の糖尿病罹患者の摂取カロリー計算は、

適正摂取エネルギー量(Kcal)=1000Kcal+(100Kcal×年齢)

で計算されることが多いようです。

適正カロリーになる献立・調理の工夫

血糖値を上げず適正エネルギー量の献立は、糖尿病の食事療法というよりは健康的な食生活に最適なものばかりです。ダイエットや健康に気を使っている家族と一緒に献立の工夫を楽しんで続けるのがポイントです。

電子レンジで低カロリー調理

電子レンジを使えば、揚げ物や炒めものも普段の1/2程度の油で調理する事ができます。
ポイントは、電子レンジであらかじめ食材に熱を通しておくことです。こうすることで、揚げ物は高温・短時間で油の吸収を抑えたものが作れますし、食材を大きいまま上げることも可能なので油がしみこむ表面積は、小さくカットしてから上げた時より格段に少なくなります。
また、電子レンジで加熱した食材をフッ素加工のフライパンで仕上げれば、全く油を使わなくてもおいしい炒めものを作ることができますよ。

食後の満足感を高める工夫

海藻類や野菜は、食物繊維の多い食材なので食事療法には是非沢山取り入れたいものです。一度にたくさん食べるのではなく、あえ物や酢の物として少量ずつ品数を増やす工夫をすると、献立全体の量が多く見えます。調理方法や味付けの違うものが沢山あると、全体量は多くなくても「食べた!」という満足感を味わえることができるので食事療法も長続きします。日持ちのするものを作り置きし、少しずつ出すのがお勧めです。