プラス糖尿病

運動療法を行う時の注意

運動療法

なんでも簡単にできる生活は便利ですが、生活の為に体を動かす事が少なくなりました。電車やバスなどの交通機関、車での移動が簡単にできるので、よく考えるとあまり動いていないということも多いはず。
しかし、がんばろう! と初めに張り切ってしまうと長続きしませんし、急激な運動はかえって体調を悪くしてしまうこともあります。
糖尿病の発症を予防し状態を改善する為には、効果的な方法で体を動かしエネルギー血糖へと上手に使える仕組みを作っていく事が大切です。


運動療法を行う前に…

ライフスタイルに運動を取り入れることは、糖尿病の誘因因子を含んだ生活習慣を改善する有効的な方法です。しかし、全ての人に同じように効果が表れるとは限らないので焦りは禁物。また、運動療法が適していない人もいるので自己判断はしないでくださいね。

血糖コントロールが出来ていない人はできません

体を動かす事は、血中のインスリンの働きが低下している人や血中インスリン濃度が正常に近いタイプの糖尿病もしくは高血糖の人の血糖値正常化に大変効果的な方法です。
しかし、血糖値コントロールが出来ないタイプや尿中にケトン体がある、インスリン欠乏症タイプの人、さらに熱がある場合等は、体を動かす事でかえって血糖値が上昇してしまうという場合があります。そういった場合には、体に負担のかかる治療方法を取り入れることはできません。そのため、特に1型糖尿病の中には、運動療法が出来ない人が比較的多くみられる傾向があります。

当てはまったら要注意!セルフチェック

運動療法を行う際には医師の指導の元、体調や状況の変化をチェックしながら行います。初めに運動療法が出来るかどうかメディカルチェックを行う時、以下のような項目に当てはまる場合、運動制限や運動療法が中止される場合もあります。

  • 血糖値のコントロールが著しく不良で高血糖状態が続いている
  • 最高血圧が180mmHg以上の高血圧
  • まれに昏睡がある
  • 手足に麻痺や痙攣がある
  • 網膜症を発症し、新正血管が出来ている
  • 壊疽がある
  • 糖尿病腎症を発症し、蛋白尿・尿中クレアチンが上昇している
  • 腎障害をおこし、むくみがある
  • 不整脈・狭心症がある

運動中にも食べる

1型糖尿病で怖いのは、低血糖症による血糖値の上昇です。1型糖尿病では、絶対的に血中のインスリン濃度が低くなっています。ですから体を動かすことなどで一気に低血糖状態になると、そのあとすごい勢いで血糖値を上気してしまうのがこのタイプの特徴です。そのため、血糖コントロールが十分にできている状態でなければ、体を動かすことで血糖値をコントロールする治療方法を取り入れることができません。これを防ぐためには、体を動かしている途中でも定期的に血糖の補充をする為に食べる必要があります。

自分にあった運動量を計算しよう!

糖尿病の改善・予防に効果的だといわれるスポーツなどは、やり過ぎると負担になって逆効果を生むこともありますし、足りなくて効果が薄くなってしまうこともあります。

一日の適正運動量と時間

重度でない糖尿病罹患者の場合、食事療法で使われる一日に必要なエネルギー量を計算し、そのエネルギー量の15%程度を自分の適性運動量としてみることもできます。この必要運動量と自分の体重を元に、自分にあった方法を選んだり、一日にどこくらいの時間行えばいいのかを計算しましょう。

計算方法

  • 食事療法の一日に必要なエネルギー量に0.15をかけて運動量を計算します。
  • 自分の原際の体重を計測します。
  • 自分のやりたい運動方法の1分あたりの消費エネルギー量を体重にかけます。
  • 前項で出したエネルギー量を1で計算した一日の必要運動量で割ると、一回にどのくらいの時間体を動かせばいいか、を割り出すことができます。