プラス糖尿病

低血糖の対処方法

低血糖

糖尿病で特に怖いのが低血糖の症状があらわれたときです。適切な対処をしなければ、命が危険にさらされることも珍しくありません。
血糖値が下がりすぎてしまわないようにコントロールすることが大切ですが、実際に低血糖状態になってしまった時に正しい対処が出来るようにしておく必要があります。もちろん、家族や身近な人に、緊急時の対応をお願いしておくことも大切です。
また、糖尿病罹患者が身近にいる場合には、いざという時に適切な処置が行えるようになっておきたいですね。


低血糖が起きるのは…

血糖値を下げるための経口血糖降下薬やインスリンの使用は、上がりすぎた血糖値を下げて体の負担を減らすことが目的です。しかし、血糖値のリズムに支障が起きやすく、下がり過ぎてしまう可能性がいつも付きまとっているのです。

体で起きている症状

私たちが普通に生活する為に必要な血液中のエネルギーが、通常の規準レベルよりかなり低くなってしまい、生活に支障をきたす状態になることを低血糖といいます。この状態になると、激しい空腹感や脱力感、動悸、ふるえ、冷や汗、眠気などの他に、混乱して攻撃的になる症状が出ることもあります。また、脳をはじめとする全身の筋肉や器官の機能に影響を与えてしまい、内臓障害や脳障害を起こしてしまいます。対処遅れると、昏睡や植物状態になってしまう可能性もある危険な状況なのです。

低血糖を起こしやすいのは…

経口血糖降下薬を服用して血糖値が下がっている状態の時に、通常より激しい運動をしたり、食事をとらなかったりした時は低血糖が起こりやすい状況といえます。
また、肝臓の働きが低下している人は、一定時間後に肝臓に吸収された服用薬が分解されずに蓄えられてしまい、長時間経過した後でも血糖値を下げてしまうこともあります。晩酌を止めることが出来ない人や肝臓疾患、高齢者等は、こういった原因で低血糖を起こしやすいのでより注意が必要です。

自分で行う対処方法

低血糖に気が付いたら、何よりも優先して対処しなければいけません。症状が軽いから、と油断して対処を遅らせると急に意識がなくなり自分では対処できなくなる事もあります。

自分の起こりやすい症状を覚えておく

低血糖で起こりやすい症状といえば、震え・動悸・冷や汗・空腹感等ですが、これらはあ自律神経に障害が起きた場合の症状です。人によってはこれらの症状が出る前に、急激な眠気や脱力感に襲われることもありますし、突然痙攣をおこしたり、意識が混乱する事もあります。
そのため、自分が低血糖状態になった時に現れる症状の特徴を覚えておき症状の出始めにすぐ対処できるようにしておきましょう。

全ての作業を中止して速やかに糖を補給する

歩いていたり車などを運転絵いている時には、すぐに止まって端の方で安静にします。家事や何かの作業中の場合にも、全ての作業を中止して倒れても危険がないような場所で数分間安静にします。
安静を保ちながら、初めに砂糖やジュースなどの補助食を10〜20g程度摂取し、10分ほど様子をみます。状態が回復しない、もしくは悪化しそうな場合には、さらに10〜20gの補助食を補給し、様子をみます。これでも回復しない場合には、直ちに医師へ連絡しましょう。

家族や周囲の人に頼んでおく対処方法

低血糖で意識を正常に保てなくなると、自分では対処できなくなってしまいます。低血糖を起こした人にはどのような対処をしたらよいのか、以下の内容をあらかじめ伝えておくようにしましょう。

ブドウ糖の補給と医師への連絡

低血糖で意識がはっきりしなくなってしまった人には、早急な糖の補給が必要です。角砂糖やコーヒーシュガー等を少量ずつ口に含ませて意識が回復するのを待ちます。この時、口を無理やりこじ開けて一気に砂糖やジュースを入れてしまうと危険です。飲み込む様子が内場合には、すぐに近くの医療機関へ連絡して対応や指示を仰いでください。この時、かかりつけの病院や医師でなくても構いませんので、普段使用している薬の種類や量、低血糖を起こした時の状況等を出来るだけ正確に伝えられると良いでしょう。

グルカゴンの注射

緊急の場合でも医師が処置できない状況になった場合、可能であれば周囲の人が血糖値を上げるグルカゴンというホルモン剤を1バイアル分注射します。
グルカゴンは下がりすぎた血糖値を回復させる働きがありますが、吐き気嘔吐等の副作用が現れる事がありますので、注射をする前に体を横にして嘔吐物がのどに詰まらないようにしておくことも大切です。
グルカゴンの注射を行って10分程度様子を見ても意識が回復しない場合には、救急で医療機関へ運んでください。